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言っているようにはならないが、やっているようにはなる

最近研修の仕事が多くて、昨日はタイ・アユタヤの某社の工場で、今日はバンコク市内のオフィスで、それぞれ研修をしています。
テーマは様々で、マネジメントや、リーダーシップ、人事制度、といった領域です。タイなので基本的にはタイ人が対象で、弊社チームのタイ人に実施してもらうのですが、日本人駐在員にも同じ内容を、という事でリクエストを頂きそういう場合は自分がお話しさせて頂くことがあります。

で、最近共通して起こっている残念なこととしては、「日本人が研修をドタキャンしてしまう」ということです。だいたいが「緊急対応が入った」「顧客対応が入った」という理由なのですが・・・。タイ人スタッフは日本人をよく見ているので、「また日本人は・・・」という感じの顔をしていて、それでまた日本人とタイ人の溝が深まってしまう、ということがしばしば起きてしまいます。タイ人スタッフは日常の遅刻などはありますが、決められた研修などはきちんと出ます。

海外で働く多くの日本人は非常に仕事を頑張っていて、連日トラブル対応やパツパツのスケジュールで動いていたりしますから、つい研修などは後回しになりがちです。事情はわからなくも無いのですが、普段部下のタイ人に「時間を守ってほしい」「もっと成長してほしい」と言っている側がそうなのでは、残念ながら下はついてきません。

よく「人は、自分が言ったようにはなってくれないが、やっているようにはなる」と言います。つまり、上司が「いうこと」ではなく「やっていること」を見ているわけです。「時間を守れ」と口でいってもそうはなってくれないけど、上司が時間を守っていればそれを見て従うようになる。逆に上司が時間を守っていないと、それを見て真似してしまう。

子育てしてても似たようなことを感じますね。「部屋を片付けなさい」というなら、親が自分の部屋を片付けてないといけない。「勉強しなさい」というなら、親が勉強しているか?を自分に問いかけないといけない。自宅にある本の量が子供の優秀さと相関がある、という調査を見たことがあります。親に本を読んでいる習慣があれば、子供も自然と読むようになります。

日系企業の海外法人、まだまだ日本人が襟を正さなければならないことは色々ありそうだな、と思います。