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自分をメチャメチャ叱ってくれた人のことは一生忘れない件

自分のキャリアを思い起こすと、あれが転機になったなー、と思える一つの出来事があります。20代後半くらいに、当時の上司(正確に言うと、上司の上司くらいの偉い方)にめちゃめちゃ怒られた経験です。辛い出来事でしたが、でもそれがあったことで前に進むことが出来たと思っています。

当時私は駆け出しコンサルタントとして仕事をしていましたが、どうもコミュニケーションが得意で無く、よく確認しないで行動して地雷を踏んでしまったり、またビビって仕事をしていて適切なコミュニケーションが取れず、という事が良くありました。結構プレッシャーの強い組織だったので、何をしても怒られるんじゃないか、とおっかなびっくり仕事をしていた時期がありました。

ある時仕事でヘマをしてしまって、それがお客さんとそして社内の双方に迷惑をかけてしまいました。ちょうどその偉い上司が関わっていた案件だったので、その方にカミナリを落とされ、しばらく口がきけない状況が続きました。だんだん会社に行くのもつらくなってきたのですが、ある時その上司の方に改めてちゃんと謝罪する機会を頂きました。

もちろんその上司はまだ怒っていましたが、最後に「ちゃんと反省しろよ!」と一言自分に言ってくれました。自分はその一言でとても救われた気がしたのを覚えています。反省しろ、というのはまだ自分自身に期待してくれているんじゃないか、と思ったからです。とても厳しい方でしたが、深い愛がある方でもありました。本当に自分を見捨てているのであれば、そうやって時間を使って叱ってくれたりはしないでしょう。

そこから勇気を持ってその方と仕事をすることにチャレンジしました。空気を読んで失敗するくらいなら、勇気をもって色々と質問してみよう。思ったことは何でも発言してみよう。そうしているうちに、徐々に自分らしさが出せるようになったのを覚えています。あの時の「ちゃんと反省しろよ!」が僕を救ってくれたのです。

若手のうちは周りが全て敵に見えるようなこともあります。叱られることもあるでしょう。それでも叱ってくれる人は、基本的には良い人です。本当に興味が無ければそんなことにエネルギーを使いません。きっとその奥に期待が隠れています。期待をかけてもらっていると信じて、その叱られたメッセージをきちんと受け止めることで、自分の成長につなげていくことが大切です。叱られて落ち込んでいる暇は無いですし、その必要もありません。

もし周りが敵に見えている若手がいたら、世の中は、会社は、そんなに捨てたもんじゃないと伝えたいです。