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自分について知るということ

昨日の講義で感じたこと。

「日本人らしさに基づくリーダーシップ」の講義をしたら、クラスに1人だけいた日本人のハーフの子が終了後話しかけてくれ、「日本人の血を引いていながら日本人のことを知らなかった。勉強になった。」と話しかけてくれた。

自分が親や環境から受けて得てきた根っこを理解することは、自分自身の武器を理解することだと思う。日本人であれば日本人の強みを理解すること。これはグローバル化と背反せず、むしろグローバル化するからこそ必要なこと。もちほんステレオタイプ化をする意図は全くない。

終了後のタイ人教授のとの話も興味深かった。「日本人は自分達のことをよく知っている。翻って、タイ人について書かれた本はあまりないし、何がPure Thainessなのかを私たちは知らない」と。

私が話したのは、外から見ないと自分たちのことは理解できないということ。新渡戸稲造もアメリカで武士道を著したし、戦後日本の経営を熱心に研究してくれたのはアメリカ人だった。言い換えると、そうした「鏡」なくして自分の姿を見ることは難しい。我々日本人はそうした鏡が得られてラッキーだったとも言えるし、かつての日本的経営を変革できずにいる企業を見ると、そうした「らしさ」を定義されてしまうことのデメリットもあったかもしれない。

私から見るとタイ人は極めてユニーク。さらに言えばアジア全体が非常にユニークな個性に満ちている。自分達のことを理解するのに必要な鏡の役割を、こうした対話を通じて担っていければと思っています。だからAsian Identityなのです。