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転職について

最近、同世代かやや若い世代から転職についての相談をもらうことが多いので、ちょっと考えをまとめておきます。

僕自身約5年に1回くらい転職してきましたし、結局3社経験して独立したのでそれなりの体験談はできますが、結局「どこを選ぶべきか」ではなく「どういう考え方を持って決めるか」のほうが大事です。選択肢そのものについては結局「甲乙つけがたい」「行ってみないとわからない」「先のことは誰にもわからない」ものですから。

だとすると、行った先で想定と違ったとしても「とはいえ納得して決めたし」と思えることが大事で、そのためには選択するに当たっての「考え方」の方が大事です。

 

「何をするか」ではなく「誰と働くか」

僕が一番大事だと思っているのはこれです。ビジネスや商品の流行り廃りのサイクルは早くなるでしょうし、また会社の寿命もどんどん短くなる時代です。あなたがやっている「コト」は、5年後、10年後には同じ形であるかどうかわかりません。

そうしたときに重視したいのは、そこで働く経験から何が学べるか。仕事における学びというのは多くは接する人からもたらされます。「人生で最も長い時間を過ごしている5人の平均が自分である」という考え方があるそうですが、とりわけ20代の人であれば、どういう上司や同僚と時間を過ごすかでその後の自分が変わってきます。また、日々人を雇い、また人を集めてプロジェクトを組成しますが、「良い仕事」は「良い人」からもたらされることは間違いありません。逆に言うと今の仕事への不満が「人」なのであれば、それは去る理由の一つになるかもしれません。

 

「3回本気で悩んだらGo」

転職の葛藤というのは、アタマとココロが戦っている状態、とも言えます。自分の本当の感情は自分が一番良く分かっています。人間はうまく出来ていて「今の自分は自分らしくない」「このままでは自分は幸せになれない」というアラームは、自分の心が勝手に出してくれます。しかし、だからと言って簡単に会社を去ることができるわけではない。キャリア、給与、周囲への影響、様々なことを考えて普通は転職を踏みとどまります。それは大事なことだと思いますし、パッと転職を思いついてすぐに転職してしまうような人が社会で成功するとは思えません。たくさん悩んで当然です。

ただしグーが必ずチョキに勝つように、ココロはアタマに必ず勝ちます。人間も動物なので、論理は感情に勝てないのです。もし、前述したような違和感が一定の期間の中で本気で何度も訪れるようなら、それはもう我慢しなくてよいのではないでしょうか。特に優秀な人ほど論理で考えすぎてしまうのですが、「自分で自分を説得している」状態に陥っているとも言えなくもありません。僕は「死ぬほど考えて、それでも3回くらい本気でそう思うなら転職していいんじゃない?」と言うようにしてます。

 

「決断した後悔より決断しない後悔の方が大きい」

最後に、これも普遍的な法則かもしれません。人間は「○○しなければよかった」と後悔するよりも、「○○しておけばよかった」と後悔することのほうが多いそうです。また、「してしまった後悔」は、記憶が薄れると共にだんだん小さくなりますが、「しなかった後悔」はどんどん大きくなるという言い方もあります。ずーっと気になっている状態が続くのは精神的にもヘルシーではないのでしょう。

転職は「隣の芝」です。他の会社の方がよさそう、うちの会社はダメなのでは、という思いは誰しも持ちます。でも隣の芝が本当に青いかどうかは、実際に隣の家に行ってみるまで分かりません。実際に移ってみると、逆にもといた会社のことがよく見えることもたくさんあり、「前の会社の芝も青かったんだな」と気づくことも多いです。

それを「失敗した」と捉えるかはその人次第ですが、僕は「隣の芝がどうしても気になるのであれば、一度その芝を見てきたほうが早い」と勧めます。良いか、悪いかはあくまで複数の参照点を持たないと決められません。それであれば複数の参照点を持った方が自分自身にとってプラスです。もし、元の芝の方が青いと思ったら、今の時代「出戻り」を積極的に受け入れている会社もありますし、また、参照点が増えることで次の決断はもっと良質なものとなるでしょう。

 

以上、「考え方」のみ3つほど紹介しました。僕はこうした雲をつかむような考え方しかアドバイスできません。求められれば、どういう業界や職種が良いとかのアドバイスもしてきましたが、結局は個人差がありますし、上述したように具体的な選択肢については正解がないのであまり良いアドバイスができる自信がありません。

例えるなら結婚相手を相談されて「AさんかBさん、どっちがいい?」と聞かれてもアドバイスは難しいですが、選ぶときの考え方くらいならアドバイスできます。逆に言うと「AさんかBさんか」を人に尋ねて決めよう、としているのであればその人はあまり転職に成功しないかもしれません。大事なことは、最後は自分で決める。当たり前ですがこれが大事ですね。