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なぜ海外駐妻は働けないのか

海外の日本人コミュニティを接していると、海外駐在員の奥様に「就労禁止」のルールを敷いている日系企業がいまだ沢山あることに驚きます。これって何故なのでしょう?女性のキャリア形成を応援する流れの中、それに逆行するルールに思えるので早く辞めたほうがよいのでは?と感じます。

もちろん国によってVISAの問題もありますが、例えばシンガポールのDP(dependent pass)は就労に障害はありません。調べてもあまり明確な理由が出てこないんです。見当たる理由としては;

1.税金の計算がめんどくさい
→それは会社の怠慢でしょ?

2.駐在は大変だから妻が夫を支えるべき
→は?家族はみんなで支えるものでしょ?

3.ただでさえ大変な海外生活で、奥様がさらにストレスをためないように
→余計なお世話!

4.家族手当が手厚いので働く必要がない
→仕事ってお金を稼ぐためだけが目的じゃないよね??

・・・と、反論したくなります。

日本における女性の社会進出の遅れは世界的に(悪い意味で)有名です。「専業主婦」という世界でも珍しい身分を、海外にまで輸出してさらにイメージの固定化をするのはもうヤメにしたいです。これ、企業人事が本気になればできると思うんだけど。甘いかしら??

・・・などとつぶやいていたら、

シンガポールのの会計士の方から

「奥さんが働くと駐在員規程により家賃が自己負担になるから働かないほうが家計が助かるとおっしゃっていた駐在員の方がいらっしゃいました」

というコメントを頂きました。

また、カンボジアでワーキングマザーをしている友人からも

「お友達の奥様は、働いて稼ぐと旦那さんの手当が減って、家族全体の収入が減るから働かないんだと言ってました。で、この先は夫に頼るしかないとも。生命保険きっちり掛けてました。自分で生きていけないって思って生活する恐怖は、想像を絶するだろうなぁ。」

というコメントを頂きました。

もちろん働きたくない人は働かなくても良いですが、あくまで自己選択にすべきです。女性のキャリアを強制的に中断させてしまうことはとても罪深いことではないでしょうか。

日本社会を嘆く前に、民間でもできることはたくさんあるなと思いました。