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「見晴らしの良い場所」に行け

友人のFBポストからふと、懐かしの梅田望夫さんのCNETブログの過去エントリーを読んでしまった。

若者はバンテージポイントでキャリアを築け

世界で何が起ころうとしているのかが見える場所に行け。シリコンバレーなら、まずはGoogleGoogleがダメだったらApple。いやYahooかな。Oracleだっていい。シアトルならMicrosoftだな。こういうところは皆、「a great vantage point」((見晴らしのきく地点、よい観戦場所)なんだ。そういう会社で職を得れば、世界でこれから何が起ころうとしているかが皆見える。the next big thingが来たとき、そこに陣取っていれば、見ることができる。

2000年代初旬の梅田望夫さんといえば、日本人で数少ないシリコンバレーで活躍する人物であり、このCNETで連載していたブログはファンも多かった。僕も、当時ITとかシリコンバレーとは関係ない業界に居ながら、彼のこの連載を楽しみに読んでいた。当時社会人3年目でメーカー勤務だった僕ですが、彼が発信する世界の最先端に魅せられ、またその生き方に興奮し、インターネットの世界にのめりこみ、またブログを立ち上げ、自分の世界を広げていくきっかけを得た。そういう意味では、彼の文章を読むといつも瑞々しい気持ちになる。梅田氏は僕にとってのインフルエンサーの一人だ。

あれから10年、いま「見晴らしの良い場所」とはいったいどこなのだろう?

個人的には「技術」「個人」「世界」に注目したい。

この10年で、AppleGoogle, Facebookなどは我々の生活を大きく変えてしまった。世界を変える「技術」を持った企業は、当時から変わらずアメリカを中心にどんどん生まれてきている。彼らが世の中の変化をリードする構図はしばらく続くのだろう。

また、ますます「個人」が世界を変える時代になってきている。10年前は著名なビジネスパーソンといえばカルロスゴーン等の大企業のCEOにスポットが当たることが多かったが、今は社会起業家や、インターネットを中心に発信するthought leader(思想によるリーダー)の活躍が目立つ。新しい生き方、世の中のあり方を提唱する彼らを通じて、我々は未来を見ることができる。

そして「世界」。今後、世界の中心は間違いなくアジアになる。アジアには欧米の常識とは全く異なる文化・民族・宗教的背景からなる消費の常識や、組織の在り方がある。世界中がアジアを見て、理解しようとしている。アジアをリードしてきた我々日本人が、もっとアジア全体を語れるようになることは、未来を予見するうえでとても価値があるだろう。

あなたはどの「見晴らしの良い場所」を選びますか?