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「やりたいことを探す」ことと「周りに流されること」

先日、学生の方の前で話をする機会があった。

最近ときどき学生の方と接するのだけど、「とりあえずコンサル」「とりあえず総合商社」みたい人が多くて、へぇと思って志望動機を聞いても全然響かない。それってどうなんだろうと正直感じて、そういう人に「ところで趣味やサークルは?」と聞くと、急に面白そうに話して魅力的な表情を見せる。そっちの方が全然いいじゃん、と。その人らしく輝く領域を見つけてほしい、と感じた。それに自分の本当に好きなことや得意なことを掘り下げないと、結局面接で魅力的な自分を出せないと思う。

そう思って、「周りが良いということに流されない。優秀な人ほど自分で自分をだましてしまう。自分の気持ちにもっと素直になるようトライしてほしい」といったメッセージを送ってみた。

すると、そのあとで一人の学生が近寄ってきて、「自分は本当にやりたいことがないんです。わからないんです。そういう時はどうしたらいいですか?」と困った顔で聞いてきてどうして良いのかわからなくなってしまった。就活アドバイスなどあまりしたことがない僕は、まだ社会経験の浅い学生に「やりたいことをやれ」と伝えるのはもしかしたら無責任なことなのかもしれない、とその後もいろいろと考えてしまった。

そんなことを考えていたら以下のようなエントリーに出会った。

・とある女子大生の話

http://blogos.com/article/69164/

この時彼女はようやく気付いた「初めから答えは自分の中にあったんだ。自分と向き合わずに、誰かに教えてもらおう教えてもらおうと成功者を追いかけてたから、どれだけ頑張っても自分の進路が見えなかったんだ。」と。よくよく考えてみれば、自分は初めから起業もしたくなかったし、凄い経歴が欲しいと思っていたわけではなかった。ただ自分が充実した人生を送りたいと思っていただけだった。だから始めから行動して、自分の感情と真剣に向き合えばよかったんだ。そう思って自分のこれまでの葛藤を振り返ると、学生団体も、成功者と言われる人たちのアドバイスにも本にも、そんな単純なことが書いてなかった。ただ流行ものに対する、消費や勉強をあおるだけで、本当に無駄な時間を過ごしたな、と後悔した。

ここに書いてあることは僕が言いたいこととほぼ同じで膝を打ったのだけど、一方で、この非常によくありそうなストーリーを読んでみると、彼女が最後にこのスポーツメーカーにたどり着くプロセスも、必要なものだったのかもしれないと思ってしまった。学生団体や先輩に流されずに、最初からこのスポーツメーカーのような仕事をはたして選ぶことができただろうか?と。

「周りに流されること」も、時として必要なことなのかもしれない。流された上で、「なんか違う」と感じるのであれば、それはそれで自分の「やりたくないこと」が発見できる有益な経験だ。そうやって自分の価値軸を磨いていくのも大事なんだろう。

自分のやりたいことが見つかるまでは、意図をもって流されてみる。ただし、そこで自分の素直な気持ちに問いかけて見ること。それができるのであれば流されるのも意味があるよ、とそんなアドバイスもありなんだろうなと思った。