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「ケースのリアル化」と「リアルのケース化」

ビジネススクールでおなじみの「ケースメソッド」。ケース(事例)を通じて、そのシーンを疑似体験することでリーダーとしての意志決定の訓練をする。その際のポイントは、「常にそのケースの主人公になったつもりで考えろ」だ。つまり、「ケースをリアル化する」とも言える。

最近感じるのがその「逆」も大切だということ。例えば自分のビジネスが直面している困難な状況を主人公として考えすぎると、「どうしよう」とか「大変だ」とか余計な感情が入る。むしろ他人事のように客観的に捉えるくらいがちょうどいい。つまり「リアルのケース化」だ。

昔、思考に行き詰っている時に、先輩からもらったアドバイスがあった。それは「悩んでいる後輩にアドバイスつもりで考えてみるといい」というものだ。これはまさに、リアルから自分という主人公を追い出して、客観的に考えるロールプレイだ。とても効果がある方法だと思った。

思うに一流の経営者は、この「リアルのケース化」が上手いのではないか。重大なプレッシャーをモノともせず意思決定するためには、状況を第三者的な立場でクールに見て考えないと、押しつぶされてしまう。恐怖や感情を追い出して、客観的に考えるのだ。

これはよく言われる「当事者として考えろ」とか「評論家になるな」と言ったことと矛盾する。だが、すでに当事者の経営者、リーダーであれば、むしろ冷静なジャッジを下すために「評論家的に考える」ことがあっても良いのではないかと思う。

頑張って仕事をしていれば必ずとてもチャレンジングな困難や、なかなか収集がつかない状況が訪れる。そんな時こそ、焦ったりプレッシャーを感じるのではなく、ケースを解くくらいの気持ちで、サクサク問題解決していくスタンスで臨もう、と思うのでした。