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リークアンユーから学べる8つのこと

3月22日現在、いまだ危篤状態の続くリークワンユー。
シンガポールを一代で押しも押されぬ大国に育て上げた名君ですが、彼の功績について先日読んだこちらの記事がなかなか良かったので、感想を書いておきます。

8 Valuable Lessons you can learn from Lee Kuan Yew

【リークワンユーから学べる8つのこと】
※見出しのみ元記事からの翻訳です。

"1. 賢くなっておいて損はない"

偉大な知性の持ち主で「妥協なき能力主義者」として知られたリー氏。彼自身が当時のシンガポールのトップ校のラッフルズインスティテュートで優秀な成績を収め、その後ケンブリッジ大学で法学を修めたことは良く知られています。その後彼は敏腕弁護士として腕を鳴らしていくつもの労働争議に勝利をもたらし、それが政治家の道に入るきっかけとなりました。シンガポールをアジア屈指の国家に押し上げた政策の一つが「Meritocracy(能力主義)」ですが、その根っこは彼自身が学業に励んだことにあったと言えるでしょう。

"2.目的を達成するためには嫌われることもしなければならない"

絶対的な権力を誇ったリー氏ですが、実際の国民感情的は「しぶしぶ同意してきた」というところが強いです。日本語では「明るい北朝鮮」と表現されることもある同国は、発展のためには極端な政策を強いることを厭いませんでした。ただ国民もよく教育され、その必要性を理解し支持てきたために政権が揺らぐことはなかった、ということも含めて彼の政治手腕だったと言えます。

我々は、国民一人一人に非常に個人的なことも問うてきた。近所に誰が住んでいるのか、どのような生活をしているのか、どんな騒音を立てて生活をしているのか、そしてどこにどう唾を吐くか、に至るまでだ。しかしそれをせずして、この偉大な経済発展は成しえなかっただろう。

"3.力強さをもって話す"

彼のスピーチは印象的です。非常に情熱的で、力強い。これは説明するよりも動画を見たほうが良いので以下をご覧ください。口調もそうですが、「私の目の黒いうちは・・・」など相手を威嚇するような内容が印象的です。これに比べると息子のリーシェンロンのスピーチはかなりソフトですね。おそらく意識してるんだと思いますが。

"4. 人がどう思うかを一切気にしない"

これも彼の代名詞かもしれません。「大卒男性が自分と同じ優秀な子供が欲しいなら教育レベルの低い女性を妻に選ぶのは愚かなことだ」といった発言が物議をかもしたこともありますが、非常にプラグマティックにものを考えるあまり、とんでもないことを言います。でも彼は気にしません。↓のビデオも滅茶苦茶です。27歳のPHD女性に対して、「彼氏はいるのか?時間を無駄にするなよ。出産が遅れるとダウン症の確立が高まる」と。会場は笑っていますが、こんな発言を他国の国会議員がしたら職を追われるでしょう。

"5. 尊敬されるリーダーになるためには、恐れられなくてはいけない"

鉄拳リーダーとして知られ、反対は常に力で抑え込んできました。マキャベリズムを信仰し、恐れられることを意図的に選んできたようです。この動画もすごいです。奥様との話を質問しようとした質問者について、「その質問は関係ない。止めろ」と一言。会場が静まり返っています。(最も、奥様をとても愛していたリー氏だけに、無くなった翌年でのこの質問はあまり適切ではなかったとも思いますが)

"6.まず第一に現実的であれ"

彼は迷信や風水などは一切信じず、科学的、遺伝的な法則を信じています。感情的な判断を一切廃し、徹底的に確率の高いほうに従う人物です。

医師の息子なら、医師と結婚することが多い。優秀でない配偶者と結婚してしまったら後悔するだろう。なぜなら自分の子供は成功しないからだ。私はこれまで生きてきて、すべてこのような結果となることを見てきた。

"7.誠意ある献身的な夫となる"

夫人への愛は大変深いものでした。夫人の晩年も献身的に介護をし、寄り添っていました。奥様が無くなられた際の落胆は相当なものだったでしょう。この記事では、奥様の晩年での夫婦の印象的なやり取りを紹介しています。

LKY: 君とは人生のほとんどを一緒に過ごしてきた。僕を一人にしていかないでくれ。身体的ハンディキャップがあっても、生きる価値のある人生を用意してみせるから。
妻: そんな約束できるの?
LKY: 僕が今まで一度だって君を落胆させたことがあったか?

"8.絶対に死ぬと言わない"

最後に、彼のもっとも知られているQuoteは以下かもしれません。

もし私が病気になっても、あるいは死んで墓に自分を埋葬することになったとしても、もし何かおかしいと思ったら、私は起き上がるだろう。

ここまで言ってのけた人物です。きっとタダでは死なないでしょう。またもし彼に何かあったとしても、彼の築いたシンガポールという国は、彼の執念を受け継いだ人たちがさらに発展させるために努力していくことでしょう。とにかくリー氏の回復を祈るばかりです。